暁第三部終章後。
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※リュシオンのフェニキス時代の話。
リュシオンの部屋の前。そこで鷹王の側近二人は立ち止まった。
王の姿を捜してここに来たのだが、部屋の中では何やら話し声がしている。
「なんか騒いでるな、王と【白の王子】…入っても大丈夫そうかな、どうだ、ウルキ?」
「…お二人は、言い争っておられるようだ」
「まあ、そんなに珍しいことじゃないけどな。で、喧嘩のネタはなんだ? おれたちが仲裁に入らなくてもよさそうな感じか?」
「王子が…王の真似をして、耳に穴を空けようとなさったらしい」
「あー…やっぱり挑戦なさったか」
ヤナフは天を仰いだ。
「どうやるのか訊いてこられたあの時、ひょっとして自分でピアスやる気なんじゃないかと思ったが…こうなるんだったら、あの時におれたちの方で注意しておけば良かったな。でも王子、マジで耳にやったのか? プスっと」
「いや。やろうかどうか迷っているところを、王に見咎められたようだ…」
リュシオンは、絶対一度はやろうとしたと思います。プスっと。
※蒼炎。ギャグですが、キャラ壊しはありません。
「フォルカ」
「呼んだか」
「ああ…ちょっと訊きたいことがある。この間の夕食の時、うちの団の連中の話題に上ったんだが…」
「…」
「あんたの通り名、なんで【火消し】っていう名なんだ? 何か由来があるのか?」
「…5万だな」
「やっぱりそうきたか。5万は流石に出せんな」
「…」
「うちの連中が立てた推測の中で、一番可能性がありそうなのは…実は、あんたの本名が『めぐみ』だから、っていうのなんだが…当たってるか?」
「…10万だ」
「そうか、ならいい」
「他に用は?」
「いや、ない」
いなりずし作りながら、ふと考えつきました。
以後、私の中でフォルカのあだ名は「めぐみちゃん」に決定。ごめん、フォルカ。