記事一覧

記事No.34のURL突発小説・よい子の昔話~しらゆきひめ(2)~

しかし、そんな彼を亡き者にせんという輩がいました。
隣国・グラド帝国のリオン皇子です。
闇魔法オタクの皇子は王様&妹姫の幼馴染みでしたが、妹姫の事がだーいすきvvでした。しかし、その妹姫は兄上べったりです。
皇子は『兄妹の仲を親密たらしめているのは、将軍様の存在だ』と、短絡的な思考で考えてしまいました。
そして、ある日の事。
将軍様が森へと外出した隙をついて、刺客としてグレン将軍を差し向けたのです。

その時、将軍様は何と、剣を持っていませんでした。何せドレス姿でしたからね。
なので、表面上は冷静を装いながら、内心では『こんな恥ずかしい格好で死んでなるものかー!!』と、ひたすら焦っていました。
ですが、グレンは暗殺などという命令には、元々あまり乗り気ではありませんでした。
しかも標的は武器も持っていない上、ピンクのフリフリなドレスで女装している男なのです。

(こ、こんな任務はイヤだ…)

グレンのやる気がゼロになるのも、無理はありませんでした。

なので、グレンは将軍様をこっそりと逃がすと、その辺りにあった石ころを拾って皇子の元に持ち帰り、『標的を仕留め損ねて、先に通りすがりのメドゥサに石にされてしまった』と、皇子にウソをついたのでした。

続く。

  • 2005/12/11(日) 09:45
  • |
  • FE