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暁現代パロ(14):俺とお前とあの野郎・0

鷺←鴉前提、2で出てきた『変な事』の話。季節は初夏。
18禁でっせー。
 
続き
 
十年近く幼なじみをやってきたが、これまで俺がリュシオンを泣かせた回数は枚挙に遑がない。
それでいてたまらなくこいつが大事だというのだから、我ながら勝手なもんだ。
あんまりこいつがかわいいもんだから、ついこっちから不意打ちみたいにキスしたら、結構良かったので驚いた。からかうつもりでした割には、いいじゃないか。
でもリュシオンは怒るかと思いきや、まだ中学生のこいつはキスについて深く考えたことすらないらしく、ただ不思議そうに眉をひそめて俺を見ただけだった。ファーストキスなんだろ? なら、もっと怒れよ。
畳の上にリュシオンを押し倒し、もう一度、今度はもっと深くはっきりとキスをする。…あ、嫌がっている。
暴れる両手を押さえつけて唇と唇を合わせていると、今までになくこいつと繋がっている感じがして、異様に燃えた。
そもそも、躊躇いも抵抗感もなしに…いやむしろ、嬉々として幼なじみの口の中に舌を入れられる自分には、自分でも少し驚いている。
…俺はリュシオンのことが好きなんだろうか。
多分、好きかもな。
いや、絶対好きだろう。
子供の頃、リュシオンを泣かせてみたくて、わざと悪戯したり意地悪したりしてこいつを泣かせた。
別に、嫌いだから泣かせた訳ではなかった。ただこいつが好きで、こいつがかわいいから怒らせて、そして泣かせてみたかった。
けれど、いざリュシオンが泣き出すと、胸がしめつけられた。
ごめんなと謝りながら、何度でもそれを繰り返した。泣かせては謝り、泣かせては謝り。
だから、リュシオン…この悪戯も、お前が泣いたなら俺はやめるさ。
でも、それまではやめられそうにない。
「っ、ネサラっ…お前、何してる…」
いきなり俺が制服を脱がしにかかったせいで、リュシオンが不安げな口調になった。何をするつもりかは多分解っていないだろう。
「ネサラ、」
「いいから…お前、じっとしてろよ。怖いことなんかしないからさ」
こんなことしてしまえば、俺とお前の関係が全部がらりと変わる。
でも、いいじゃないか。好きなんだよ。だから、いいだろう?
「ネサラ……!」
リュシオンは怒り出す寸前といった風だったが、体が竦んでいるのか大人しかった。
全部服を脱がせてしまおうかと思ったが、もしニアルチが部屋に入ってきた場合のことを考えて、前をはだけさせるに留めておく。
俺がリュシオンのやたら細い腰に手をかけて腹に唇を当てると、それから逃げようとするみたいにリュシオンが体をよじる。俺の頭を叩いて足をばたつかせて暴れ、畳の上を這いずって壁際に寄ると、俺を見た。
「ネサラ、お前、なんで今日はこんな変な事をするんだ」
今日だけじゃなく、いつこうなってもおかしくなかったと俺は思うんだがね。
「いやだ、ネサラ」
と言って顔を背けるリュシオンに無理矢理キスする。
きっと、後で俺はこいつにこっぴどく怒鳴られるんだろう。その時の顔がどんなに可愛いことやら。
俺がリュシオンのベルトを外すと、リュシオンは一層狼狽えて俺の手や頭を叩いてきた。あんまり騒ぐと、喧嘩していると思われて、ニアルチの奴が仲裁にやって来そうだ。
下半身むき出しにされてあれを咥えられると、リュシオンが悲鳴みたいな声を上げた。変わったばかりの声が上擦っていて、馬鹿とかやめろとか言いながら脚を戦慄かせて、腿に力を入れてきた。無意識でやってるんだろうが、そうされるとこっちの頭がなかなか抜けないんだが。
リュシオン、事前の説明も承諾もなしに俺にこんなことをされて、お前としてはひどく驚いたろう。
でも、そんなに悪くないだろ?
「ネサラ…や…」
いやだと言われるとやめられない。ますますいじめてやりたくなる。
色っぽい声は流石に出せないようだが、唇を噛みしめて呻き声を抑えようとする様とか、こっちの口の中で立ち上がってくるものの感じは結構いい。
「ネ…サラぁ…やだ……や…」
やめてと言うのが遅く、あっさりとリュシオンは俺の口でいってしまった。こっちは一分も経たずにいかれたもんで驚いたが、口に出されたものを飲めた自分にも驚いている。全く、こいつに関しちゃ、俺は何でもやってしまえるらしい。
このままここで続きをしようか、場所を替えるか、俺が迷いながら顔を上げると…リュシオンは泣いていた。ぽろぽろと。
「リュシオン、おい…」
リュシオンが涙をこぼしているのを見た途端、こっちの意気は一瞬で萎えた。
俺が声をかけるとリュシオンはもっと泣いて、声を上げて泣きじゃくり始める。子供みたいに。
俺が服を直してやってもなお泣き止まなくて、こっちが謝るのも聞いてくれなかった。

大体10分くらいした頃、ようやくリュシオンは落ち着いてきた。
「リュシオン、なあ、俺が悪かったよ。ほんとごめん。謝るから、な?」
「お前なんかもう知らない…もう友達じゃない、絶交だ!」

ネサラ:16歳
リュシオン:14歳

なんかもう、色々とすみません…。

ファイアーエムブレム::暁現代パロ | 2007.08.16 21:32 | comment(0)

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